1月12日、まだ寒々としている緑色のほとんど見えない田んぼで、少し掘りすぎてしまった溝の埋め戻しと、取水口の補修をしました。
安城の田んぼは5畝の広さで水の出口が一箇所、コンクリートで固められた川のほうに水を落とすのでそこに流すしか方法がなく、全体からすっきりと水が抜けるように水平に溝を掘っていくのがなかなか難しいです。今年もいろいろと問題が発生していますが、知恵をしぼって一年ごと少しずつでも改善していけるように、と思います。
1月16日、今年も新しい小屋が冬の間に完成しました!岡崎の田んぼにも、稲架木が置けるようになり、今年の稲刈りはずいぶん楽になるでしょう。
2月5日は、岡崎の田んぼの新田開拓をしました。昨年は何も植えていなかった一番上のところで新しく2名の方が始められることになり、溝を掘っているところです。希望に満ちた、とてもよい光景です。
この日はお昼休憩の時間になってもまだ溝の氷が残っており、ほんの少し山に近いだけで、岡崎の田んぼはやはり安城より気温が低いのだな、ということを実感しました。
2月9日、再び安城の田んぼですが、まだこのように、水が溜まってしまうのでした。うーん。
そして2月14日、霧の立ち込める岡崎の田んぼに何をしに行ったかといいますと…
今年もまた始まるであろうイノシシくんのお出ましに備え、私のお隣の家の解体工事でいただいた、トタン板を運んだのでありました。
その前日、車庫の壁に貼ってあったトタンが気になって仕方なかった私は、現場監督の方とお隣の方が挨拶に来られたときに、思わず後先考えずにお願いしてしまいました。
監督さんは最初、「ユンボでガンガンやってしまうので…(難しい…)」と言われましたが、やさしいお隣さんは、「ちょっと、手ではがして脇に置いといてあげたら。」と言ってくださり、その時点で「やっぱりご迷惑だったか…」と思いつつも、ご好意に甘えることにしてしまいました。
その後、お隣の作業をハラハラしながら見ていることになったのですが、通常の段取りとしてはほんとうに、手作業で解体する部分はほとんどありません。パワーショベルでバリバリと引っ張ってはがし、つかんでトラックの荷台に乗せて、それを上からガシガシ叩いてつぶして、積めるだけ積みます。あんな風に細かい動きでパワーショベルを操るのは、まさに職人芸だと思いました。
普通ならばそうしてどんどん作業を進めるところ、10枚ほどのトタンを手作業ではがして下さったことは、大変申し訳なかったですが、ほんとうにありがたいことでした。
ただこの時、建築物に対する今の私たちのあり方について、これでいいんだろうか…とも思いました。
まだ使えるトタンも木も瓦も、すべて一緒にばりばりと壊し、きちんと分別してゴミとリサイクル資源にする。そして新しいものをどんどん作る…。あれ?どこかで聞いたことあると思ったら、家も、普通のゴミと同じように処理されているのでした。
ゴミは、リサイクルするにせよ焼却するにせよ埋め立てるにせよ、環境に与える負荷が必ず発生します。物を作れば作るほど、壊せば壊すほど、それは地球の汚れとなってしまう。
そう考えると、私達が利用しなくなったものは、自然が利用できる形で返さなければいけない。そういうものならば、汚れとなって留まることなく、いつまでも行ったり来たりしながら私達に豊かさを与えてくれる。化学物質の混ざっていない紙や布ならば、燃やした灰を土に返して、それは微生物たちの栄養となり、再び木や野菜を育て、布や食べ物や住まいを与えてくれる。あるいは、一度作った物は何十年も何百年も、できるだけたくさんの人がその恩恵にあずかれるように、ずっと長持ちするものでなくてはならない…。
家の解体を間近で見るという初めての経験をしながら、昔の家は全部自然に還る素材であり、壊した土壁の土などはそのまま再利用されてもいたんだっけ…と、いろいろ考えた一日でありました。
さて、その一週間後の2月20日には、昨年安城の池のあるほうの田んぼが転作で大豆を作ったため、みんなで味噌作りワークショップを行いました。講師は、今まで一度も自分で味噌を作ったことのない、私です(笑)。
母が毎年作るのを見ていただけだったので、数日前にこっそりと予行演習をしましたが、ものすごい緊張で当日までかな~り、大変でした。
麹の種類は、母が持っているテキストに「三河味噌」というのがあって、この地方でよく作られているものなのかな?と思いますが、豆麹、麦麹、米麹を混ぜて入れました。写真が4種類になっているのは、米麹の一部を玄米麹にしてみたので、それは私のオリジナルです。(今回、麹は購入しましたが、いつかは麹も手作りしてみたいです。)
そして何とか無事に楽しく味噌作りは終わり、OTさんのお家のすてきな薪ストーブで焼いたお餅に、すっかり癒された私でした。はてさて、どんな味の味噌になるでしょうか。
2月27日、麦の生育を見に安城の田んぼに行った日、まだまだ寒いけれど、「光の春」とはこんな感じかな、と思いました。上の写真で緑色に見えるところは、残念ながらイタリアンライグラス。
麦は今年も追いつけるかどうか…という感じなのですが…。
日のあたる土手でお日さまをしっかり浴びて、小さな花が咲いているのを見つけました。